先週末のラジオ番組「J-WAVE:PRIMEFACTOR」でやってた、テレビ業界の土屋敏男さん(日テレ)と、ネット業界の田端信太郎さん(LINE)の対談「今、コンテンツの持つ『価値』はどう変わってきたのか?」に爆笑した。というのは、互いに一歩も譲らず、対談というよりケンカというかガチすぎる論争だったのだ。

「テレビはやっぱり面白い」と力説する土屋さんに対し、普通ならああそうですかと話をあわせる所を、嘘をつけない和製フォレストガンプのような男である田端さんが「今ならネットで友達と話してる方が面白い」と身もふたも無い発言。

「テレビには公共性がある」という土屋さんに対し、田端さんは「Wikipediaなど公共性があるコンテンツはネットでも様々にある」。このように、テレビだけにしかないコンテンツがある、という土屋さんの主張をいちいちバカ丁寧に反論していく。

面白かったのは、田端さんが反撃に出て「昔はテレビが数チャンネルしかない時代だったが、今は膨大な情報が溢れており、ユーザーがメディアを選ぶ時代になっている・・・」と話し出すと、土屋さんが「テレビにもCSやBSがあり、今ではチャンネル数は多い」と言い返したところだ。

「そういう事を言ってるんじゃない」と田端さんは思ったと思うが、二人の論点は違いすぎて、まったく落とし所が見えないんだけど、その分、作り物ではない生々しい番組で新鮮だった。ラジオって面白いな。

二人の話は噛み合わなかったが、雰囲気は闘犬のように噛み合っているという不思議な状態。話が合わないのは、そもそも「コンテンツ」の範囲が、それぞれ次のように前提が異なっているせいかなと思った。
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あくまで私の感想だけど、テレビはやはり、視聴者のコミュニケーションを、コンテンツとして含めずに話している。しかしネットではユーザーのコミュニケーションはウェブメディアにとって欠かせないものだ。例えばテレビの漫才にはボケとツッコミがあってコンテンツとして完結しているが、ネットではユーザーがツッコむため、ボケっぱなしのコンテンツが多い。完結させないことで、対話的にしている。

しかしそこで思い出したのが、先日のイベント「ソーシャルTV カンファレンス 2014」で出会った、テレビ番組「吉木りさに叱られたい」を作ったテレ東の合田知弘さんだ。


ウェブ的な、ユーザーと対話的なコンテンツで、ボケっぱなしでツッコミやすいように作られている。

「テレビってどんどん進化しているんですね」とカンファレンスで他のテレビ関係の方と話したとき、「うーん。合田さんはテレビ界では新しいタイプだからなあ」と言っていたのが印象的だった。テレビもまた対話的になっていくのだろうか。そもそも土屋さんというテレビマンがこういう場で対話に応じる事が対話的だし、そもそもネットの映像にどんどん挑んでいる方だ。

「演説的か、対話的か」というのは、田端さんの新著『広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。』で大きなテーマとなっている。

そして、そんな田端さんに解説を書いてもらった新著「広告なのにシェアされるコンテンツマーケティング入門」では、具体的にユーザーと対話する方法を書いたつもりだ。ぜひ合わせて読んで欲しい。本の発売に合わせ「コンテンツマーケティング実践講座(9月16日〜17日)」も開催する。(PR)




それにしても、ラジオって対話的で面白いな、とあらためて思った。

※追記:ラジオの書きおこしがアップされたようです。